



これからの産直は、安全性の問題ひとつとっても、視点を変えていくべきだと思うね。そのためには、交流しながら腹を割って話し合い、いい知恵を出していかないとね。
農協として大事なことは、産直を一緒に進めているみやぎ生協がどんな組織か、折にふれてきちんと教えていくこと。他のスーパーとはここが違うんだ、と。
たとえばグリコ・森永への脅迫事件が起きたとき、多くのスーパーがグリコ・森永商品の扱いを止める中、みやぎ生協は商品を撤去しなかった。世間は大騒ぎだったけれど、過剰反応しないで冷静に対応した。生協はそういう心ある組織なんだと言うことを、ちゃんと農協の職員に伝え、農家にも伝えた。次の世代にも、そういう教育が必要だと思う。
それとリーダーが農家をしっかり育てていくこと。産直が始まったころは、農協には窪田さんがいたし、みやぎ生協には内舘さんや池上さんがいて、生産者のグチも不安もしっかり受け止めてくれた。
いま振り返ると、生産者が困っているときに解決のアイディアを出してくるのは、いつも窪田さんや佐藤さんら、当時のリーダーだった。私ら生産者は、リーダーの指導があったから安心して農業をやってこれたんだ。
食品の安全性は、いまはどのスーパーでもとりくんでいるテーマなので、みやぎ生協や私たち農協が特に優れているわけではありません。
ただ産直の場合は、顔とくらしの見える交流が最大の特長。これからは、生産者と消費者の交流の中で、もっと農産物の安全性を高める方法を考えていくべきだと思っています。
そうでないと生協も農協も価格競争にさらされ、お互いに利益が確保できない状況になる。
だから食品の安全の確保について、一般の流通業者がどこもとりくんでないような方法を一緒に考え、産直の農産物をつくりあげていくのが大事だと思います。