産直活動の始まりから、未来へ 志を継ぐ ー1980年代ー

食の安全と農業の未来を守る

1981年、田尻農協(現・JAみどりの)との産直がスタートした。中心にいたのが、佐々木陽悦さんや池上武さんなど初期産直活動のリーダーたちだ。食の安全に対する不安が高まり、農業と農村が疲弊していくなかで、生産者も生協も産直に将来への活路を見いだそうと言う意欲にあふれていた。メンバーの熱意と行動力を支えに、農薬問題や組織間提携など幾つもの高いハードルを乗り越えていった。先例のない産直活動。自覚はなかったが、それは日本の産直活動の原型をつくる運動でもあった。

第9回
宮城は協同組合間協同でやるべき

福田

 みやぎの産直の特徴は、生産者がつくったものを、組織的に農協を通じて売ろうとしていること。だから組織間提携が重要になる。

佐々木

 はじめは私たち田尻の産直生産者も、農協を通さず自分たちで法人をつくって産直にとりくもうと考えていました。ところが、吉田寛一先生から「いや宮城は協同組合間協同でやるべきだ」とアドバイスを受け、農協へ事業を移したんです。

池上

 角田でもおなじようなことがあった。優秀な若手が集まって、"あぶくま農産"を立ち上げたんだ。意欲満々でね。でもちょっと待てよ、と。それをやってしまったのでは、地域全体をまきこむ形にならない。もう一度考え直してみたらどうだ、と大分議論した。いっしょに酒飲みながら。最後はよく分かってもらえて、角田市農協にまとまることで納得してくれた。

(続きます)

目次

第1回
産直縁結びのキーワード「食の安全」
第2回
食の安全が壊される! 不安と危機感
第3回
組合員のパワーに支えられた産直
第4回
店舗建設予定地での産直市
第5回
産直野菜・果物、トラック立ち寄り作戦
第6回
農薬の危険性から暮らしを守れ
第7回
食管法はあっても、安全なお米がほしい
第8回
決して後戻りさせないという3つの約束
第9回
宮城は協同組合間協同でやるべき
第10回
農業の未来をともに考える
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