

行政や地方自治体では、生産・流通している農作物を中心に放射能検査を行い、随時結果を公表しています。みやぎ生協は、国や各県の自治体による検査結果に対して機敏に対応します。
日本生協連の会長が、2011年4月27日、福山哲郎 内閣官房副長官を訪問し、今回の福島第一原子力発電所事故の早期収束をはかるとともに、放射性物質による食品汚染について、風評被害を防止し、消費者・国民が安心して被災地で生産されたものを含む食品を食べることができるよう、以下の要請を行いました。
尚、食品安全委員会では、「放射性物質に関する緊急取りまとめ」の中で、「今後も本件については継続的な検討を行い、改めて放射性物質に関する食品健康影響評価についてとりまとめることとしている。」としております。4月21日から「放射性物質の食品健康影響評価に関するワーキンググループ」が開催されておりますので、生協としても、今後の動向を注視して参ります。
メンバーの皆さまには、今回の事故が人の健康にどの程度、そしてどのような影響があるのかについて不安な思いをされていることと思います。政府・行政機関による事実の公表に基づき、客観的で冷静な対応をされますようお願いいたします。
この間、メンバーの皆様からのご質問などをもとにQ&Aを作成いたしましたので、以下ご紹介いたします。
A1.各自治体による検査の結果、規制値を超えた放射能が検出された農産物について、出荷制限等の指示が出されます。尚、検査の結果が、連続3回基準値を下回ると出荷制限等が解除されます。
※詳細の指定品目については、農林水産省のホームページ「出荷制限要請等の状況」
に掲載されています。http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/s_ryutu.html
A2. 仕入担当が日々出荷制限等の確認をするとともに、市場や仲卸業者の方と連絡を密にし、国の出荷制限や摂取制限の指示や地方自治体の出荷自粛がされた該当地域の商品でないことを確認しています。
A3.食品衛生法の暫定規制値を超えた食品は、出荷停止の扱いとなり、市場に出回らないようになっています。もしそれを摂取してしまったとしても暫定規制値は厳しい値になっており、健康に影響を与えかねない値より、かなりの幅が設定されています。
食品安全委員会でも、そのQ&Aの中で、暫定規制値は「相当の安全性を見込んで設定してあるものです。」としています。
また、野菜などは「洗う、煮る(煮汁は捨てる)、皮や外葉をむく、などによって汚染の低減が期待できる(放射線医学総合研究所)」とされています。
A4.「放射線」とは放射性物質(セシウム137など)の崩壊に伴い、放出されるエネルギーを持った粒子又は電磁波のことです。「放射能」は、放射線を出す能力です。その能力を持つ物質を「放射性物質」といいます。
一般に放射能漏れとは、放射性物質漏れのことであり、放射線をだす放射性物質が原子力施設の外へ漏れ出すことです(食品安全委員会Q&Aより)。
A5.「ベクレル(Bq)」とは、放射能の強さを計る単位であり、単位時間に原子核が崩壊する数を表したものです。
「シーベルト(Sv)」とは、人間が放射線を浴びたときの影響度を示す単位です。
人への健康影響を計る単位としては、シーベルトを使います。ベクレルからシーベルトへ換算する式があり。ベクレルに実効線量係数を掛けて計算できます。
換算する式:1kgあたりのベクレル数×食べた量(g)÷1000×日数×実行線量係数=受けた線量(ミリシーベルト)
*実行線量係数(食品安全委員会が使用している値)
放射性ヨウ素(ヨウ素131)成人:0.000016、幼児:0.000075、乳児:0.00014
放射性セシウム(セシウム134)0.000019
放射性セシウム(セシウム137)0.000013
A6.これまでの政府や自治体で調査した放射性ヨウ素の最大値(54,100ベクレル)です。
シーベルトに換算すると、1kgあたり、0.87mSv(ミリシーベルト)となります。
放射性セシウムの最大値(40,000ベクレル)について、シーベルトに換算すると、1kgあたり、0.52mSv(ミリシーベルト)/キログラムとなります。
参考:日常生活において、宇宙線や大地などの自然界から被ばくしている日本人平均の線量は1年間で1.5ミリシーベルト、世界平均で2.4ミリシーベルトです。医療レベルでは、胃のⅩ線検診1回で0.6ミリシーベルト、CTスキャン1回で6.9ミリシーベルト。(食品安全委員会資料より)
A7. 放射線の自主検査につきましては、今回の放射能汚染は地域全体に関わるもので、個別に商品の検査を行って評価することは、極めて難しい問題です。農産物や畜産物などの検査結果に基づいて、地域ごとに出荷制限や摂取制限が行われている状況ですので、行政の指示に従って商品の取り扱いを行うべきであると考えることから、生協独自の自主検査は行ないません。
現在、行政等によるモニタリングが継続されています。5月4日時点で2533検体についての結果が報告され、うち福島県産が993検体となっています。その結果を見ると、農産物の放射性物質の検出値は、日を追うごとに少なくなってきています。
また、検査結果に基づき、地域別に出荷制限や摂取制限が指示されておりますので、独自の検査の結果に問題がなかったとしても、出荷制限区域の農産物を供給することができません。
今後、原発からの大規模な放射性物質の放出などが起こった場合は、検査についての検討が必要と考えますが、実施するとしても外部の検査機関で行なうことになります。
A8.現在測定されている範囲の放射線量では、長期的にも短期的にも健康影響が出るレベルではありませんのでご安心ください(文部科学省は毎日1時間毎に各地で測定し結果を公表しており、検出量は低下し続けています)。
参考:5月5日宮城県で発表したモニタリングで一番高い測定値が、1時間あたり0.22マイクロシーベルトでした。これを基に1週間屋外にいたとしますと
0.22×24(時間)×7(日)=36.96マイクロシーベルト となります。
mSv(ミリシーベルト)であらわすと、約0.037 mSv(ミリシーベルト)となります。
A9.現在、水道水で規制値を超えているものはありませんので大丈夫です。
もし、測定値が指標を超過した場合は、
1.指標を超えるものは飲用を控えること、
2.入浴や手洗いなどの生活用水としての利用には問題がないこと、
3.代替となる飲用水がない場合には、飲用しても差し支えないこと、とされています。
指標とは、放射性ヨウ素300ベクレル/kg。放射性セシウム200ベクレル/kg。
放射性ヨウ素で100ベクレル/kgを超えるものは、乳児用調整粉乳及び直接飲用に供 する乳に使用しないよう指導することとされています。ミネラルウォーターを使う場合、ミネラル分の多い「硬水」は下痢をすることがあり、「軟水」で調乳するほうがいいようです。
A10.イカナゴ(コウナゴ)から放射性ヨウ素が検出したことから、4月5日に魚介類中の放射性ヨウ素の暫定規制値が急遽設定されました(規制値は、野菜類と同じ2,000ベクレル/kg)。
野菜等と同じように、暫定規制値を上回る魚介類については食用にされることがないように食品衛生法で規制されています。
A11.インターネット等で根拠のない情報が飛び交っており、注意が必要です。
昆布やワカメなどには、ヨウ素が含まれていますが、含まれる安定ヨウ素量が一定でないなどの理由から予防効果は期待できません。
なお、被ばく予防にための「安定ヨウ素剤」は、原子力災害の緊急時に指定された避難場所などで指示があった場合にのみ服用してください。
A12.県内の牧草から許容値を超えるセシウムが検出されましたが、今後乳用牛や肥育牛にこの牧草が使用されることはありません。
現在取り扱いのあるコープ商品も含めたすべての製品について、行政が出荷停止している地域の原乳は使用されておりません。なお、宮城県ではこれまで原乳の検査を4回実施していますが、すべて許容値内となっています。